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 今月のコラム

今月のコラム
真珠、一粒の宇宙

小松 博

第196回 | 2020.11.16

専門用語から日常用語への切り替え

縁があって7年前から某通販テレビに出演しています。「真珠の品質に関連する話題の提供」というテーマです。専門用語や販売促進関連の言葉は禁句です。問題はこの禁句です。「この真珠はかつて幻の真珠と世界のバイヤーから言われていました」。過去の経験から言ったこの言葉が、テレビ局では大問題になりました。翌日、「幻」という言葉は、「最高」という言葉より数倍、使用してはいけない言葉であることを担当者から聞かされました。

真珠の美しさを説明するのに「テリ」の説明は必須です。光の干渉現象からの説明は専門用語の範疇に入りますから駄目です。そこで虹の話をします。七色の虹が真珠の中に入っている話をしました。濁った虹、退色した虹が存在しないように、テリが生み出す光の色は、退色とも濁りとも縁がないことを説明しました。結果は大盛況であり、お褒めの言葉を頂きました。専門用語から離れ、日常用語での説明の大切さを知る経験でした。

JOW-Japan新報2017年2月号

第195回 | 2020.11.05

真珠の行くべき道は、『テリ』で安泰です

年の初めにあたって、「真珠は何処から来たのか、真珠は何者なのか、真珠は何処へ行くのか」の話を一席。

世界中の海や湖を使って淡水、白蝶、黒蝶真珠が大量に作られています。そこは大きさと生産量だけの世界です。御婦人方が抱いている真珠のイメージとは別世界です。真珠は、脱色され、着色され、更に「前処理」なる内容不明の技術で「それらしく」化粧され市場に出ていくのです。さてその真珠ですが、養殖・天然を問わず、極めて珍しい物理的性質を持っています。それは球体のままでも、光があたると干渉(かんしょう)という七色を放つ現象を起こすのです。構造如何を問わず、この現象を起こすのは世界で真珠だけなのです。太古の時代から、人類はその光景を見て拝み奉ったのです。真珠はこの『テリ』で宝石の座についたのです。真珠の行くべき道が『テリ』であれば、将来は安泰です。

JOW-Japan新報2017年1月号

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